怒り

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スルガ銀行本店の、フロアのフロントの対応が
悪かったので、また怒ってしまった。
自己嫌悪にも陥るのだが…。
 
状況はこうだ。僕は両替をしていた。スルガの
両替は銀行のカードを使って行う。何枚か
持っているので、次の両替の為にカードを
出そうとしたら、他のカードが10枚ぐらい、床にこぼれて
しまった。
 
フロントが拾うのを手伝おうとしたので断った。
「結構です」と。断るのは当然だ。かぼちゃの馬車の
後も、定期預金横領、デート商法が報じられた銀行員に、
カード類を絶対に触らせたくない。
両替には、ひとり待っている人も
いたので、少し焦る。床がツルツルしているので
なかなか拾えない。
 
フロントは僕のところに注目していて、僕が
カード類を落とした事をひとつのインシデントと
見做したようで、「ご迷惑をおかけしております」
と他の客に言った。
 
その「ご迷惑をおかけしております」というのが
わからなかった。まず、何に対して「ご迷惑」と
言ったのか。それについて、本人に苦情を言ったが
通じなかったので、他の店舗とサポートセンターに
具体的ではないが、申し入れをした。
 
このフロントとは、僕は、たびたび嫌な目に遭っている。
かぼちゃの馬車が号外的にニュースになった時、僕は
スルガの本店に行って、どんなサブローンを出している
のか、本店の店舗に行ってチラシを見に行った。
 
そしたら、またこのフロントだ。「ローンを検討されて
いますか?」いや、冗談だろ、あのニュースの後にここで
ローン組む奴、そもそもローンの勧誘する?
僕が情報収集の為に
来ている、ただちらしを見ているだけだ、と言ったら、
どうもそういう事をされると目障りだったのだろうか、
「奥の方でご相談を…」と言われた。アホか、ただ
チラシを見に来ているだけって言っただろうが、何でも
奥に案内すな、と言いたかった。どんな状況でもただ
案内をするだけの機械だ。
 
このフロントは、基本的に、「挑発的」であり
「懲罰的」でもある。自分のコントロール下に置きたい、
という意志を感じる。もう十年はこのフロントをやっている
ように思うが、すぐに客のところに駆け寄る、そりゃあ年寄
なんかは助かるかも知らんが、構われたくない人だって
いると思うんだよ。
 
「ご迷惑をおかけしている」のは、いったい誰なのか。
スルガ銀行が預金封鎖になっても、「想定外のサプライズニュース」
にはならない状況で、僕がカード類をぶちまけただけで、
「懲罰的に振る舞う」神経、よっぽど人がいないし、人を見る
目がないから、あんな不動産ローンの事件を起こすのだ。
全て繋がっている。かぼちゃの馬車の幻影はまだ、本店にある。
 
正直、神経質過ぎるかも知れないが、メインバンクとして使っている
ところがあんな不祥事を受け、救済だの合併だの資金注入だの喧伝されて
いる中で、平静でいられようがない。金融庁のプライドや、金融安定という
名目があるから、スルガ銀行は潰れないだろう、と仮定的に信じて
いるだけで、こういうフロントを野放しにしている銀行というのを、
信じる事はできない。やはり、スルガはノンバンク的だ、まともな
対応を期待してはいけないのかも知れない。僕の怒りは、スルガに
期待するところから来ている。
 
それでもスルガを使う理由?それはこうだ。
銀行なんてどこも似たり寄ったり、スルガのフロントがダメであっても、
他の静銀、メガバンクの地方支店についても、まともであるなんて
僕は信じていない。フロントの対応と、信用不安以外の部分については
可もなく不可もなくなので、使っている。なるべく、このフロントと
遭遇しないように僕なりに努力はしている。
 
それに…僕はスルガの復活を本当は祈っているのである。期待しない
人や組織に怒ったりはしない。僕の怒りは正当ではないかも知れないが、
僕は馬鹿にされてもニコニコ笑ってごまかすのは、もう、やめた。
僕の怒りもクレームも正当ではない。決して正当ではないが、
人間が怒りを感ずる事自体は、人間として正常の範囲内であると
思っている。
 
感情労働において、サービス提供側は客に対して悪意や邪念がない、
というのは一種の幻想だ。そうじゃない場合はいくらだってある。
客の悪口を聞いてしまう事だってある。店舗の利益を考えたら
客に対して悪意を持つ筈がない、というのはあまりに素朴なモデルで
あって、実際はそうじゃない。感情労働が適切でないが故に、
トラブルを起こす事は往々にしてある。個人の問題というだけでなく、
どの組織にも、航空会社のように「感情労働のマニュアル」がある
訳ではない。フロアのフロントには、感情労働に適した人材を
配置すべきであるが、感情労働自体を評価する仕組みが
ないのだと思っている。
 
不思議であるが…何でもない、本当に素朴な郵便局であったり
すれば、感情労働のマニュアルなんてないだろうに、本当に気さくで
感じが良かったりする。そうなると、「良い雰囲気を作っていこう」
という気持ちが、スルガ銀行本店のフロアには欠けているのだと
思う。何故欠けているか?それは既に報道されている通りだ。
僕はまだ、スルガ銀行本店のフロアの雰囲気が、あたたかなものに
戻る事を祈っている。それは、幼い頃に見た風景だ…。
 
だが…スルガのノンバンク的性質が改善されない以上、
フロア軽視、フロント軽視の考えは変わらないだろうから、
しつこい客がまた意味不明な因縁を付けている、ぐらいにしか
思っていないだろう。それは悔しい…が、こいつらはノンバンクだ、
フロアもフロントも軽視しているから仕方ないのだ…、
唇を噛んで、布団を噛んで、忍耐するのみだ…。


この記事について
このページは、2019年4月23日の午前5時13分に最初に書かれました。
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