発達障害は時代の病である…なんて言われようも
する。既に疾病分類になってしまった以上、
この概念と向き合っていかなくてはいけないのは
確かだ。疾病分類になったにも関わらず、厚労省は
発達障害は特性だ、という。これは精神医学というものの
俗っぽさを示している。
精神病というものは、症状Aというものがあった
として、それが疾病B、疾病C、疾病D…にも
見られたりする。それは、チェックポイントの
ような簡単な操作でわかるのではなく、
病像というのをつぶさに観察する必要がある。
発達障害の病理、病像は明らかではないが、
明かではない…という点をもって、「気のせい」とは
言い切れないな…とは、最近の思うところで、
かつては早発性痴呆、そして精神分裂病、
統合失調症と名前を変えていった、
クレッペリン病?の事を思い出してもそれは
言えるように思う。
ただ、発達障害と診断された、厚生労働省や
その他論文の事例を見ていると、これは、
精神分裂病や、双極性障害の、発症前の症状、
前駆症状を、発達障害と診断しているのではないか、
と思わせる事がある。
精神病は、様々な薬があるようだが、例えば
「血液サラサラの薬」であるワーファリンに代表される
抗凝固剤が、循環器系の疾病に広く使われるように、
同様に、精神病に関しても、違う疾病でも同じ
薬を使う事がある。
つまり、精神病において、脳出血的な症状を起こしている
患者に、抗凝固剤を処方するような事は往々にして
ある。それを考えれば、疾病分類を細分化していく事が、
必ずしも患者の治療にプラスになるとは言い切れない。
脳画像や脳波においても、いまだ、精神病というものに関して、
信頼できるバイタル値となり得ておらず、あくまで、
服薬がどれぐらい効いているか、というのをモニタリング
する、極めて個人的な診察の材料に留まっている。
一般的な病院では、そのバイタルを取る事すら難しく、
コストもかかるため、結局、標準治療というのを目指して
DSMやICDで分類され、操作的診断を行っているという
背景がある。
病像が独立的であれば、それは新たな疾病分類になるが、
DSM-5のような、チェックポイントでチェックするような
操作的判断では、人間的な病像は得られない。もっとも、
精神病の薬が良くなって、典型的な精神病の症状の診断が
難しくなってきたという背景もあるように思う。
この記事について
このページは、2019年8月26日の午前5時39分に最初に書かれました。
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