ムラ社会は、ムラがあるから成立する。
何故ムラ社会が発生したか?現在のように
商業サービスが充実していなかった時代、
水から燃料、物流から日用品、生産・商売等々、
みんなで協力して利用、調達する必要があった
からだ。
現代のムラ社会は、「地域のイベント」や
「市からの広報」、「街灯」、「ゴミ収集」
など、成立条件となる機能性を縮小している。
「ゴミ収集」は、かなり困るポイントであって、
自治会・町内会から脱退すると、ゴミ収集を
させない、という話を聞く。
これは、「村八分になった人には水を使わせない」
と同様である。ただ、飲食店などを見ていると、
自治会のゴミ収集は使わず、業者に回収してもらう
という例は多くある。そもそも、業務用で
一定以上の量のゴミは、ゴミ収集の対象では
ないからだ。
そうなると、ゴミ問題さえ何とか解決できれば、
ほぼ、自治会・町内会の機能はないに等しいので、
特に困る事なく、脱退はできる。そもそも、飲食店で
自治会・町内会に加盟してないというは珍しい事では
なく、かなり比率は高いように思う。
地元の卸業者を使わないと商品が調達できないとか、
商工会議所に加盟していないと信用がないとか、
そういう事はほぼ、無視できるような状況になって
いる。ネット社会というのは、コミュニケーション
だけでなくて、流通やサービスを大きく変えている
ため、そのぶん、自治会・町内会などの「ムラ社会」で
調達しなければいけない財は、ほとんど残されて
いない。
災害の備え…という事に関しては、確かに意義は認めるし、
機能する事もあるかと思う…だが、そもそも非常時は
誰それ区別・差別する事なく、平等に助け合って生きて
いく必要がある。そういう時は、物資やサービスが
限定されるため、平和な時の、日常的な自治会や
町内会の活動は一旦解体され、「災害ユートピア」
もしくは「災害ディストピア」のような、揺らいだ
コミュニティが形成されるだろう。
非常時に、行政その他から降りてきた物資やサービスを
独占するために、自治会や町内会がある訳ではないし、
そんなつもりで普段の防災の活動をしているとしたら、
むしろ、そんな団体は解体もしくは縮小してしまった方が、
日常的な負担が減って良いと思う。
だから、人の心が冷たくなったのではなくて、
消費・商品・サービス・流通…等々が、
地域コミュニティから自立したという状況が大きい、
機能的な部分に着目した方が良いように思う。
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このページは、2020年1月21日の午後1時58分に最初に書かれました。
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