チャゲアスの文脈

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チャゲアスというのは、笑いものにされ、茶化される文脈と共に
育っていったミュージシャンのように思う。
 
読者コーナー、ネタコーナーで茶化され、
他のミュージシャンや漫画家によって「ダサい」と公言され、
そのような解体にも耐えて、一定の評価を残している…。
 
叙情的な音楽よりも、野心的な音楽をやっていたり、
前衛的な漫画を描いていたりする連中にとっては、
チャゲアスを批判する事で、自身が反チャゲアスとなって、
何かしらの確立するものがあるのだろう。
 
チャゲアスの文脈、音楽の文脈、
サブカルチャーの文脈というものはある。
ただ、それは、最終的にファンは自身で確立するものだ。
チャゲアスを笑いものにする事で、自分の作品が良くなるなら、
どうぞ好きにおやりになったら良いかと思う。
 
ピエール瀧が逮捕された。
コカインをやっていたという容疑がある。
僕はピエール瀧は好きだが、電気グルーヴがあまり好きでなくて、
テクノというのがどうしても好きになれない、
メロディアスでメロウでウェットな音楽が好きなのである。
坂本龍一が何と言おうと、僕は自分が意識を高めるために音楽なんて
聴かないし、てめえ、ふざけんなよ?
 
チャゲアス好きで、笑いものになって結構。
音楽好きほど、チャゲアスをバカにするがな、
お前ら、見とけよ~。
 
クリエイターによるクリエイター批判、
リスナーによるクリエーター批判、
リスナーによるリスナー批判、
これは結局は文化闘争、宗教論争であり、
僕らは僕らの好きなクリエイターを守るために
ずっと打ち合いをしなくてはいけないのだ…。
 
普遍的に、本質的にダメだ、なんて言う輩はダメだ。
そんなものは存在しない。
俺は嫌いだ!ヘッ、そうかよ。それだけの話だぜ、
教授よ…。
 
ただ…昨今は、あまりクリエイターはクリエイターを叩かないし、
叩くとネット炎上なんてつまらない事も起きる。
確かに好きなものを他のクリエイターに叩かれるとヘコむが、
文化闘争、宗教論争を通じて、僕らは理解を深める
事もできる。
 
でも、何でコカインなんてやったんだろう…。
コカインがあるから、やるんだよな。
それはわかるが…。
 
ASKAのゴタゴタの時は散々メディアもSNSも
「アンナカwwww」「尿にお茶wwwww」などと揶揄されたが、
今回のピエール瀧の場合は、好意的な擁護がサブカルの方から
多いような気がする。それがピエール瀧の文脈だ。
 
そして思うのだが、ASKAが逮捕された時、テリー伊藤は
ASKAの音楽性まで返す刀でなじった。ASKAだろうとピエール瀧
だろうと、そしてどんな犯罪であっても、ここぞとばかりに
作品・作家性をマウンティングするのは「ダサい」と思う。
 
社会的制裁だとか、正義感だとか、そんなのは理由なだけで、
ここぞとばかりに勝てるタイミングで叩いている私情が
ありありと見えているからだ。
思想家を名乗る漫画家が、日曜朝のワイドショーの何をザッピング
するかなんて真面目に論じる論壇だから、しょうがないだろう、
このワイドショー界隈という奴は…。
 
しかし、ドラッグをやってハッピーになる連中というのは、
よっぽど潜在意識が明るいのだろう。ネアカだ。
僕は潜在意識は不安でいっぱいなので、もしドラッグをやった
としても絶対ハッピーになれない。廃人になる不安で
すぐに嘔吐してしまうだろう。
ASKAも、ピエール瀧も、潜在意識に煌々と灯が光っている
のだろうなあ!


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