机上のコント

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「寿司屋」

客、女「こんにちは…」
店主、無言。黙ってテレビを指さす。
テレビ「本日は、黄昏流星群が、都内でも見られるそうです…」
店主「あんた黄昏流星群だろ。ヒロカネのアレだろ」
客「ちっちがいますよ」
女「こんな店、やめましょうよ」

突然、外で爆発音。ついに黄昏流星群が、都内に落下してきたのだった。
テレビ局にも落ち、テレビ放送が「しばらくお待ち下さい」となる。

店主「ああ嫌だ!だから、不倫するやつなんざ…」
寿司屋に、特大の黄昏流星群が落下する。大爆発大炎上。
命からがら、寿司屋とカップル客が逃げる。

店主「それにしても、のどかな夜じゃねえか。握ってやるよ」
寿司屋の瓦礫から、寿司を拾って、握る店主。
女「悪くはないわね」
客「イキじゃないか」

夜空に、黄昏流星群が弧を描いて、地面に吸い込まれていくのが見える。

(終)

「サル山」

サル山に、大量のエテ公。群れをなしている。ボス猿が、一番高いところにいる。老人(柳川)が、それを見ている。

老人「おい、下河原。下河原じゃないか」
ボス猿、老人の方へ近づいていく。
老人「お前、どうしてこんなところにいるんだ」
ボス猿、老人の方を、悲しそうに見る。話したくても、話せないという感じ。老人、嘆息する。

老人「一緒に、老人ホームに帰ろう。お前のいない相部屋は、そりゃあ寂しいぞ」
ボス猿、座り込む。ここで、大量のエテ公が、騒ぎ出す。老人とボス猿が話しているのが気に食わないらしい。騒ぎ出して、老人に向かって石を投げる。
老人「こりゃ、たまらん」
老人、遠巻きにサル山を眺める。そして腕時計を見て、再びため息をつく。
老人「嗚呼、戻らにゃならん。さらばだ、下河原。また来るでな」

老人、去る。夜になる。大量のエテ公が眠る中、ボス猿がひとり、黄昏ている。
ボス猿「柳川よ…。俺はもう、夜にならなければ、言葉は話せぬ。見ての通り、姿は畜生のそれだよ」
ボス猿、胸を叩いて、叫ぶ。
「ウホーーーホッホッホ!ウホーホッホッホ!」

そこに、ピザの宅配が来る。ボス猿が受け取ろうとして、宅配業者はびっくりする。
ボス猿「いや、すまないね。日本語は、話せますので。お金もあります」
ピザ「はっはい。はははは。いやーハロウィンっすかねえ?ははは」
宅配業者、苦笑して、そそくさとピザを置いて帰る。その後、老人が、サル山の近くに忍んでいる。
老人「そうか。そうだよ!俺がサル山に来れば良いのだ。何で、気付かなかったのだろう」

暗転、翌日。下川原を訪ねた老人(柳川)が、サルの姿になって、下川原のボス猿の隣に居る。ツートップ体制になったサル山。全てのエテ公が、楽しそうだ。笑っている。

全員「アーイアイ アーイアイ おサルさ~んだよ~ ア~イアイ ア~イアイ 南の島の~」

サル山にて、朗らかな合唱。グッド・エンディング。幕。


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