「正常を救え」という、DSM-4に携わったアメリカ人医師の
本を読んでいて、「かつて多重人格ブームというのがあり…」
というくだりで、日本でも、僕が中学生ぐらいの頃、
多重人格ブームがあったのを思い出した。
その後、アダルト・チルドレンなる、概念が持ち出されて
きたり…うつ病、という事が注目されもした。
「過剰診断」という本も読んだ…。この二冊の本は、
決して反医療、反医学ではない。
ただ…何となくの気持ちだが、この手のテーマから少し
離れようかな…とも思っている。読書は並行して続けて
いるのだが、もう少し視野を広げて、心理学、哲学、社会学の
理解も必要になってくるように思うのである。
何故なら…そちらの方が、味方が多い…。「アンチ・オイディプス」で、
「フロイトは精神分裂病が嫌いなのだ…」というくだりがあった。
また…日本人医師のある本で「うつ病者だの、統合失調者だのという
言葉はない…精神病を患っているというのは、その人の一面の一部に
過ぎない」…という意味のくだりがあり…。
結局、この問題にも言える事は、広く人間を知り、広く世界を知り、
広く物事を知る事が必要なのであって…、医療にしろ、福祉にしろ、
そして教育にしろ…それぞれの分野は、あくまでその分野の事しか
説明できない。
精神病というものは、疾病の構造上は感染はしないが、社会的感染とも
言うべき現象が起きて…わたしも、あなたも、そうじゃないかと疑って
診断を受ける…世論に媚びる医師によって診断が下される…。
そもそも…社会に適合しないのに、理由もなければ、それが罪悪な訳でも
ない。社会に適合しないのが異常で、適合するのが正常…そういう理念は、
精神医学においての…いや、言うのはやめておこう。
WHOの「健康の定義」が
まるでスーパーマン、スーパーウーマンのようであるからして…、
そんなのは無理だと、良心的な現場ではわかっている…だが、WHOの
「健康の定義」が変わる事はない。
どこの国家か忘れたが、世界銀行の指摘を無視して経済政策を取った
国家がデフォルトから立ち直った…などといった逸話が、
あるかないか…。「正常を救え」も「過剰診断」も、結論…でき得るべき
対策は、「自己防衛せよ」である。今日、もう一冊、日本人の活動家の
本を読んだが、やはり「情報収集して対応せよ」である。
結局、それしかないとすれば…、自分ではない家庭の子に、何かして
やれる事など…ないのだ…残念ながら…、だから、この手のテーマの本を
読み、論じる事は終わりにしたい…少し辛さも感じるのだ。
国際機関はそもそも、理想はかなり高い。「伝染病の撲滅」
とまあ…達成できた「撲滅目標」もあるかと思う。
「貧困の撲滅」…これは建前では、日本の行政も言うが、不可能だ…。
喫煙者も撲滅したいので
あろう…だが、喫煙者として言わせて欲しい…医療ツーリズムなども
行われ、全地球的な健康ブーム、健康バブル、健康狂想曲、健康行進曲に
何の歯止めもかけず、煙草をヤメロ…というのは、いささか、筋が通らぬ。
この記事について
このページは、2019年8月8日の午後4時44分に最初に書かれました。
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