生真面目たる人たち

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「LGBTばかりなら国つぶれる」 自民・平沢議員 集会で
 

 自民党の平沢勝栄衆院議員=写真=は三日、山梨県内で開かれた集会で「性的少数者(LGBT)ばかりになったら国はつぶれる」との趣旨の発言をした。平沢氏が五日、取材に対し事実関係を認めた。

 平沢氏は取材に「日本の少子高齢化問題についての文脈で発言した。LGBTの方の権利を守るのは当然だと思っている。存在を否定する意図は全くない」と説明した。

 LGBTを巡っては、自民党の杉田水脈衆院議員が昨年「生産性がない」と月刊誌に寄稿し、批判を浴びた経緯がある。

 
杉田水脈氏、平沢勝栄氏、両名共に、
(少なくとも対外的には)倫理観が高くて、真面目なのだと思う。
 
保守層、保守論壇の方々というのは、
日本の未来や伝統、国体というものを真剣に考えておられて、
それによってグローバリズムに対抗するだの、
新元号は即位と同時に発表だの、
くだんのLGBTは国を云々だの、
批判される事はさておき、それは一つの立場として尊重はしたい。
 
それより気にかかる事。
確かにLGBTの事はニュースになりやすいが、
そのニュースと実態というのは異なるものだし、
「このままではLGBTの天国になる」と夢想してしまったという…。
いや、ならんだろ。
 
僕の亡父も、良く新聞の見出しを捕まえては
「おい、この記事を見てみろ、世の中はこういう風になっていて云々」
みたいな話をしてきたが…。
 
いわゆる「世の中の流れ」とされるものをメディアが規定して、
それに政治家や世の人がまんまと信じてしまうという、
何だか、何だかなあ、もう少しローカルな世界を
信じても良いのではないかな、と思う。
 
ローカルな世界、世間というものをもう少し、
保守層の方は信頼されたら良いかと思う。
やれコミュニティが溶解しているだの、
倫理観が崩壊しているだのと、そういう話が好きだが、
ローカル/世間を虚心坦懐に見てみれば、
そんな終末神話のような日本ではない。
 

「昔はよかった」病 という本があって、
この本で、かなり保守的なそういう考えを批判している。
 
この本は、方向性には共感するが、
ちょっと引用の仕方が娯楽的すぎて、それ違うんじゃないのって部分も
あるのでこの著者はあまり好きではない。
商店街のあたりとか、引用が雑。
 
ただ、この本で言われているように
「現代の日本は危険だと言われているが、実際は犯罪発生率は低下している」
というのは本当ではあるが、
9.11によるアメリカへのテロ事件以降、グローバルな危険性というものに
世界が怯えるようになったのは事実であり、

危険社会―新しい近代への道 というこの本が、
そういうのを説明するのに引用される事が多い。
 
統計上危険である事と、
僕らが「今の社会は危険社会だ」と認識する事は別であり、
メディアによって繰り返し報道される事によって、
僕らが社会に対して危険/安全だと感じる事がコントロールされているという事、
いわばメディアによって繰り返し「危険のメタファー」「危険のアイコン」が
配信されている時代と言える。
 
LGBTも同様であり、
「現代はLGBTの時代だ」」というメタファー/アイコンが
メディアによって繰り返し再放送される事で、
まるで流行のギャグみたいに、こういう時代なんだと
僕らが感じてしまっているという事である。
 
よし、オチがついた。
まとまった。


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