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Twitterで、「キーワード」で「ミュート」する、という機能がある。これは便利だ。例えば、あるアカウントがあるとして、日常的なツイートや、作品についてのツイートは良いが、たまにする政治的発言がどうも受け付けない…と思う事はあろう。そんな時、その人のアカウント自体をミュートしなくても、キーワードでミュートすれば、解決できるのである。
 
ある特定の言葉を見ると「嫌だな…」と思う事はある。トラウマを喚起させる、着火点のようなキーワードというのは誰にもあって、それをあらかじめミュートしておく事で、文脈や真意を読み誤るような事態を予防する事にもなる。ネット以前のマスメディアというのは、もっと選択的であったように思う。ネットというのは、とりあえず全部来る、全部網羅する…といった塩梅だから、こういう機能は積極的に使ってゆきたい。ブロックしたいのは、人間ではなくて言葉(や、バイナリ表現)だ。
 
こういう話になると、知る権利を放棄している…だのという反論がありそうだが、そもそも、世の中のあらゆる問題を知っていこう、という、このトレンドが、逆に世の中をギスギスさせているように思う。知らなくても良い問題…少なくとも、「自分はこの問題を深掘りしたくない」という気持ちはある筈だ。それを選ぶための、キーワードのミュートである。少なくとも僕には、あらゆる問題やトピックにアクセスして、ずっと冷静・平静を保つだけの、人格や知性がない。
 
Twitterは、今や、デマも多い。また、数百人フォローしていると、とてもじゃないが、全部のタイムラインなんて見る事はできない。そうなると、やはり、情報は選んでゆきたい訳だ。お定まりの、やれアベがどうの、やれ水素水がどうの、右翼がどうした左翼がどうした、これ以上食べられません…という気持ちがある。そうなると、やはり、美しい画像や、気の利いた冗談だけを見ていたい。
 
そもそも、デマを読まなければ、デマを訂正・指摘するものを読む必要がない。わざわざ自分から病気になって、薬を飲むような事を続けていても、全く意味がないように思う。例えば731部隊=丸太の問題や、例の富士フィルムのカメラマンの事についても、色々と思うような事があるのだが、これ以上タイムラインで深掘りしたくない、と思った時点でミュートをかける。百の意見よりも、一の事実をしっかりと考えた方が、為になろう。それでも、「これは良い事を知ったな…」と思うツイートは、ちゃんと流れてくる。時間は有限であり、GAFAがどうこう…というより、それならば外に出て散歩でもした方が良いだろうと思う。
 
エゴサーチなど、愚の骨頂である。話はだいぶ逸れるが…そもそも、自分以外の世界に興味を持つのが「趣味」であり「専門」であって、自分に関する情報なんてものは、はっきり言ってどうだっていい。自分がいなくても世界は残る訳であって…自分以外の事象が重要なのだ。まあ…人間主義的な人にとっては、自分の事は気になるのだろう。いや、僕も本当は気になるが、そのように思う事で、あまり気にしない人になろうとしているのである…。話を戻す。
 
自分がミュートするようになると、自身の発信でも、それ以上、その話題をしなくなる。だいたい、バズのテーマというのは、簡単に良いツイートなんてできない訳であって。キーワードのミュートは、タイムラインだけに有効であり、「トレンド」や「検索」や「アカウントページ」には適用されない。また、引用リツイートの引用部分にはタイムラインであっても適用されず、”フォロワー”みたいな、メジャーなキーワードはミュートされずに無視される。


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