「世界から嫌われる日本」とか、「世界から尊敬される日本人」だとかいうのは、全く根は同じ考え方である。どちらも、”世界から愛される国家”という夢想を信じているところである。”世界から愛される国家”というのがあり、日本は「そうじゃない」「そうだ」という、バージョン違いである。
おおよそ、国際情勢や歴史に通暁していそうな方々が、この手の事を主張するのは、単に営業トークだと言える。このテーマは客の目を引きやすいからだ。こういう方々が主導して、この夢想話を、本気で信じる連中が出てきてしまう。
話としてはリアリティのない、具体性のない話ではあるのだが、これは一種のゴシップのようなもので、こういう他愛ない話こそが流通したりする。テーマとしては空洞である。
世界で日本の話題が多い／少ない…というのであれば、それはまだ話がわかる。で、あるにしても、世界から嫌われる／世界から尊敬される、どちらを信じますか？といった様相を呈してきており、やはり空洞の構造をしたトピックではあるだろう。生産性のない、その場しのぎの、埋め草的な、ゴシップのテーマだ。
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