賭け麻雀で停学になった先輩が、屋上でトランペットを吹いている。僕らは落ちこぼれグループであり、先輩はスクールカーストの上位に属する不良だ。僕らはこの先輩に忍従を強いられており、その音は僕らの顔の陰影に苦悩を落とした。
やっとトランペットの音がやんだ。僕らは先輩に鉢合わせしないように家庭科室に入ってやり過ごし、そのまま下駄箱の方へ向かった。そこには女の子が沢山おり、何かを取り囲んで騒いでいる。
「東(トン)が落ちてる」
「東が落ちてるのよ」
麻雀牌があるようだ。僕らは、埃にまみれた学生服のまま、お下がりの自転車を漕いで坂道を下っていくのであった。
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