先生、時間です

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秘書の一日は、先生が深夜に書いた猥談をリツイートする事から始まる。それから先生の家の前のゲロ・糞尿などを片付け、手紙を二、三通書いた後、やっと朝食、それから先生を起こしにいく。先生は豚人間であるからして、大量の飼料を与える。あと数年もすれば、出荷できる、それまでは先生だ。

先生は、PCだけは人間並みにできるが、あとは豚と同程度の事しか出来ない。先生の自意識は、その猥談のツイートから推察されるのだが、単純な猥褻語と簡単な文法で書かれたもので、文章上の間違いも大変多い。それでも豚にしてはやれるのだから、先生、と呼ばれる豚人間である。

嫌になったので、前倒しで出荷したい、そのために、方々に手紙を出している。動物愛護協会はむしろ前向きであって、巨大な反対の壁と立ちふさがっているのは、日本野鳥の会であった。反対の所以というのが、複雑に絡み合っており、まわりまわって日本野鳥の会が反対をせざるを得ない状況に追い込まれた。

先生は、飼料を食べると、麻袋の中のコーヒー豆をもすもすと食べ始めた。秘書は、タクシーを呼んだ。嫌で嫌でしょうがないがこれから先生の講演である。ばりばりとコーヒー豆が砕ける。ただ砕ける。

先生は、コーヒー豆を、食べ続ける。このままでは、講演に連れていこうとしても延々と喰い続けるであろう。秘書は指を打ち鳴らし、踊った。本小説上の、ミュージカル・パートである。豚人間のために歌うのであるから、実に卑屈なものである。

「先生!時間です♪往きましょう~」


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